元出会い系業者が明かすサクラと業者の違い

出会い系サイトのサクラと業者の違い

出会い系サイトにおけるサクラの種類は大きく分けて「サイトの自演サクラ」と、業者による「誘導目的」「デリ業者」、更に素人による「キャッシュバッカー」に分かれます。その実態について解説致します。

サイトの自演サクラ

一般的なサクラです。

ご存知の通り悪徳出会い系サイト業者に雇われているバイトや社員です。

男性に限らず女性もバイトしています。年齢も10代~３０代と幅広く、バイトの場合はシフトに融通が効いたり時給が良いことから、サクラ業務と知らずにバイトを始めてしまっても抜けられずにズルズル続けてしまうパターンが大体です。

出会い系サイトが世に出てきたときは出来高報酬が大変な額になり、バイトなのに月給１００万越えという、ウソみたいでホントのサクラバイトもいたようです。

それではサクラメールの特徴について説明します。

出会い系サイトのサクラが最初に飛ばすメールは、「アタックメール」と呼ばれます。

アタックメール

これはユーザーがサイトに登録したあと、自動的に飛ばすメールです。

サクラがあらかじめキャラと文章を何パターンも設定しておき、ユーザーが喰いつくまでひたすらメールを送る事から「アタックメール」と呼ばれています。

そしてユーザーが食いついてしまい、返信してきたらサクラの出番です。課金に持ち込む為に大きく分けて「即会い」「アドレス交換」「援助」のパターンでユーザーを落とし込みます。

この課金に落とし込むメールの段階でも、アタックメールのようにシステムによって「テンプレートメール」と呼ばれるメールを返信してくる場合があります。

テンプレートメール

テンプレートメールは大抵がユーザーから一通目の返信時か、ユーザーのポイントが無くなるタイミングなどです。

出会い系サイトの運営者はユーザーとのやりとりの様々なデータをとり、返信成功率の高いメールをテンプレートメールに設定し何通目はテンプレートメールを自動返信させます。

例えば1通目返信のユーザーに対するテンプレート自動返信でしたら、大抵は「返信ありがとー♪ユーザーさんとはいつ会える？」などです。

ユーザーのポイントが無くなったタイミングでのテンプレートは、「やっぱり待ち合わせ場所（時間）を変更したいな」「アドレス送ったんだけど見れる？（見れない）」などです。

細かい内容だと、例えば待ち合わせ型の場合「服装は？」「車で来る？それとも歩き？」「声のかけ方を決めよう？」「不安だからアドレス交換しよ？」などです。

多少強引の場合も

テンプレートメールだと、どうしても多少はユーザーとの会話にズレが生じる場合があります。

それでも強引にテンプレートを送る理由はユーザーを「振るい」に掛けているからです。

細かく突っ込んでくるユーザーは不信感がありますので大量課金に持ち込むのは難しいですが、多少会話にズレがあってもノリノリで会話をしてくるユーザーはサクラを本物と信じてしまいやすく、大量に課金してしまうケースが多いからです。

悪徳出会い系サイトによっては効率が良いことから、一人が何十万・何百万円と使うビッグユーザーを狙うところもあります。その為の振るいでもあります。

その後はサクラの腕次第

腕次第とはおかしいですが、即会いなどの速攻メールから恋愛や尊敬に値する人間関係を築く内容にシフトします。

宗教系などもあり、「○○って１０回メールすればアナタは救われます」とメールし、それを実行させます。悪徳サイトのメール料金は１通５００円前後なので、これだけで5,000円の売り上げです。

サイトによっては利用規約に明記してあることも

全てのサイトではないですが、ユーザーと裁判になった時に優位になる為に利用規約にサクラの存在について明記してある場合があります。

その利用規約内容はこんな感じです。

当サイトを利用する場合において、異性の関心を引く為に自らの身分的・経済的情報及び、財産関係を実態より多少の誇張表現を用いることができます。

（出会いサイト【レディースアンドジェントルマン】の口コミ評判と悪質か調査 より）

当社が任意で作成したキャラクターが登録することもございます。このキャラクターは会員の利用の状況とサイト活性化のための登録とし、メール交換には定められた通常のポイント消費が行われる場合と、無料でのメール交換が設定されている場合があります。
尚、当社はサイト内構成上、メール交換内容はフィクションと見做し、キャラクターの実在の有無、職業、年齢、性別、添付される写真の内容等を保障するものではありません。

（出会い系サイト【COLORS/カラーズ】の口コミと悪徳か調査より）

サクラとは記載しませんが、「異性の関心を引く為」「サイト活性化のため」などの表現が使われています。「メールの交換内容はフィクション」と根底を覆すような記載もあります。

またどこのサイト調査で見たか忘れてしまいましたが、「当社の社員・バイトが独自のキャラクターで登録してます。これを明かす事は一切できません」ともはやギャグのような利用規約もありました。

オペ

これは余談ですが、悪徳出会い系業者はサクラのことを「オペ」と呼びます。オペレーターの略です。バイト募集を掛ける時は大抵データ入力かメールオペレータだからです。

ちなみに、できるオペは「トップオペ」などと呼ばれたりします。

業者によるサクラ行為

これはサイト自身によるサクラ行為ではなく、サイト登録を促すサクラ行為や、他社サイトの会員を自身の顧客にする為のサクラ行為です。

誘導目的

誘導目的とは、出会い系業者自ら雇うサクラとは違い、出会い系業者にユーザーを登録させて報酬をもらう別の業者です。

優良な出会い系サイトやSNS、LINEなどのコミュニケーションツールに、言い方が古いですがネカマ（ネットオカマ：女性になりすました男性ネットユーザー）で登録し、男性を誘惑し別サイトに誘導する手法です。

大抵が2~4通で誘導しようとします。そしてメール内容は全てテンプレートです。これは細かい話をしてしまうと、誘導先の悪徳業者のサクラが分からない為です。

なので大抵は、こういった内容で○通やり取りしたあとに、そちらに流します。とあらかじめ開示されています。

そのため、どんなに会話の内容がズレても数撃ちゃ当たる方式でガンガンアタックしてきます。

この為に見破るのも簡単で、返信内容が一方的と感じたらメールのやり取りを辞めましょう。

また優良な出会い系サイトや大手SNSは、短時間で大人数にメールを送るユーザー等をシステム等で監視し、見つかり次第で強制退会させています。

メールしてきたユーザーが次の日には退会しているのは大抵それです。

デリ業者

これは読んで字の如くです。大体は優良な出会い系サイトに金額と条件を載せて援助という名のデリ業者です。

もちろん素人が一人で援助している場合もあります。

怖いのは、登録しているのは業者であって、直接会う本人ではありません。なので行為が終わってお金を渡したら相手が実は未成年で、後日に児童買春で縄がかかる危険があります。

あとちゃんとした業者ではないので性病のリスクはハネ上がります。

サクラとは違いますが、純粋な出会いではないので一応掲載しました。

素人によるサクラ行為

サイト自身によるサクラや業者によるサクラ行為ではなく、素人によるサクラの行為もあります。

キャッシュバッカー

キャッシュバッカーの仕組みは、悪徳業者がサイトを雇うのではなく、登録した女性にインセンティブ（報酬）を渡してサイトを活性化させることです。

このインセンティブは現金ではなく、WEBマネーに変えられるポイントなので「キャッシュバック」、これだけを目的としたユーザーを「キャッシュバッカー」と呼びます。

キャッシュバッカーは、男性ユーザーとやり取りすればするほどサイトからインセンティブをもらえます。

そして男性はやり取りにポイントを使い課金をするので、運営側は儲かる仕組みです。

出会い系サイト側としては女性ユーザーがキャッシュバック制度をどう利用しようが問題ありません。しかし男性からすれば、会う気のない小遣い稼ぎの「サクラ」と何ら変わりありません。

あくまでも女性は素人であってサクラではないので、男性側がよっぽ魅力あるプロフィールか、メール上手なら、キャッシュバッカーが多いサイトで逆に入れ食いになる可能性は否定できませんが。

出会い系サクラの見分け方

それでは最後に出会い系のサクラの簡単な見分け方を紹介します。

即来るメールはサクラ

登録して即~30分以内に来る猛烈なアプローチメールは99％サクラと見て間違いないです。

女性登録なら即男性が群がりますが、男性登録では過度なプロフィールでない限りそう断言できます。

過度な内容はサクラ

男性登録なら「即会い」「いきなりH」「援助します」を1通目から送ってくるキャラは99%サクラです。

女性なら「お金あげます（ぶっ飛んだ金額）」「いきなり身の上話」は要注意です。

特に最近のお金系のメールは「500万」「3000万」「60億」などありえない額を提示してきます。

それなりの理由を付けてきますが、そんな美味しい話はフィクションの世界でしか起こりえません。

出会い系に限らずですが、突然舞い込む美味しい話は裏しかありません。

美味しい思いをするはずが、身の破滅にならないように「出会い系のうそほんと」が少しでもお役に立てれば幸いです。